さて、
「どうして天頂部ははげるのに周りははげないのか?
頭全体が平均的に薄くなっても良いのでは・・・」
と感じられる方、
いらっしゃるのではないでしょうか。
答えは、天頂部と側後部では担当のホルモンが違うからです。
天頂部は女性ホルモンの担当場所で、
側・後頭部は甲状腺ホルモンの担当場所です。
女性ホルモンは歳を取ると分泌が減少しますが、
甲状腺ホルモンは年配になっても減少しないので、
後・側頭部はめったにはげることはありません。
ホルモンについて、もう少し掘り進めてお話しましょう。
当たり前ですが、男性は男性ホルモンが多く分泌し、
女性は女性ホルモンが多く分泌します。
では続いて、その男女ホルモンの特性についてです。
男性ホルモンは、髪を抜き、体毛を生やす作業をします。
はげやすい方は、体毛の濃い方が多いのが特徴です。
女性ホルモンは、髪を生やし、体毛を抜く作業をします。
※体毛=ひげ、胸毛、手足の毛など
正に、男女ホルモンは正反対の作業をします。
この事をよく覚えておいて下さい。
そして、その両ホルモンの分泌の状態は男女差があります。
幼年期には男女とも、それぞれの
性のホルモンを多く持っています。
が、思春期あたりからそれぞれの性のホルモンは、
男性は男性ホルモン、女性は女性ホルモンと、
それぞれの性ホルモンを多く分泌するようになり、
体にも男女差がはっきり現れてきます。
両性の持っている両ホルモンを比較すると、
当然男性は男性ホルモンが多く、女性ホルモン
は少なめです。 女性はその逆ですね。
ここまでは当たり前の話ですが、両ホルモンの
分泌のピークは20歳前後で、そこから歳を重ねると、
男女で少し変わってきます。
まず、男性は男性ホルモンの分泌が当分変化なく続きますが、
女性ホルモンは少しずつ減少し始めます。
すると頭髪は少しづつ細くなったり抜けたりしてきます。
問題は女性です。
女性では男性ホルモンは歳を重ねてもあまり減少しませんが、
女性ホルモンは減少のペースが上がり始めるのです。
老年と言われる頃となると、少ししか持っていなかった
男性ホルモンの量が、女性ホルモンの量を超え、
男性ホルモンの作用が表に出てくることもあります。
一つの例として、鼻の下、あごの辺りに
ひげが生えてきたりします。
更に、頭皮は細かくなったり毛の本数が減少したりします。
すなわち、男性化してきたりします。
(もちろん個人差がありますが)
それが先ほどの
「天頂部ははげても周りははげないのか?」
の答えになるわけです。
ここらで一休みします。
次回も、「(続)男・女性ホルモンの話」です。